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17日の新聞(Financial Timesスリランカ版)のスリランカでのdurex社の8種のコンドームの発売披露会の記事を目にして、ちょっと当地の避妊事情を調べてみた。保健・家族計画の専門家でないので、データの不ぞろいさは大目にみてほしい、ということで。
避妊事情に関する大体の結論として、①不妊手術が多い、②伝統的な方法が多い、③コンドームよりピルの普及率が高い、などの点があげられると思う。 古い87年の人口統計・健康調査によれば、既婚女性のうち避妊してるのが62%。このうち不妊手術29%、伝統的方法21%(周期14%、抜去3%、ほか)、現代的方法10%(ピル4%、IUD2%、コンドーム1%)。 新しい95-02年のUNICEFの統計によれば、15-49歳の女性のうち避妊しているのは71%に増加しているが、内訳は不明。 また、UNDPの02年の統計によれば、性的に高リスクな男性層(15-24才)のコンドーム使用率は44%。これをみると、案外使っているのね、という感はある。 上の記事は、①durex社は避妊や性感染症防止よりはむしろ快楽拡大を強調した販売方針を持つ一方、現地の文化を尊重し、購買時の秘匿性の確保、TV等大規模な広告の見合わせを重視すること、②披露会に出席したのは、150人の男性とメディア関係者の女性4人のみ、と女性の性の解放は未明であること、③durex製品は、地元の製品の約2倍であること、などを報じた。 避妊を望むカップルの78%がコンドームを使用(98年、毎日新聞)し、全世界で1年間に生産されるコンドーム(58億個)の約1割(5.8億個)を消費し、ほぼ同数を輸出するコンドーム大国(?)日本が特殊だとはいえ、スリランカの避妊は多様だ。特に、現代手法の多様さは、日本に比べて「近代化」が根付いた証ともいえる。また、民族ごとにも、シンハラ人は現代+伝統手法の混合が多い、タミルとムスリムは不妊と非避妊を選ぶ人も比較的いるなど、若干の傾向の違いある。 避妊用品の入手方法は、ピルなら無処方で薬局で(1箱、家族計画協会推奨のものは100円ほど、他の欧州製品は1500円ほど)、コンドームも薬局で。確か、薬局でバイアグラもみた。いずれにせよ、輸入なので、入荷が遅れて数ヶ月、全国的に品薄になることもある。 避妊のありようは、特に女性の生活や選択に大事な要素。ハッピーな選択があればよいな、と思う。
by bohemianism
| 2004-10-22 02:05
| スリランカ Sri Lanka
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