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ロシアのアンドレイ・ソクーロフが監督した、昭和天皇の人間宣言に至るまでの数日を描いた映画、「太陽」を観てきた。封切から数日、満員で、客の8割方が30代以上の男性。
史実に大いなる想像を働かせ、いくつかの挿話は架空である芸術作品らしい。話の展開で引き込むのではなくソクーロフが得意の雰囲気系で、そこにイッセー尾形の怪演が光って、全体的に幻想的なつくり。はっきりって天皇の戦争責任や人間宣言にかかる苦悩や葛藤よりも、癖(独特な口の動かし方)や生理的反応(汗が滲んだ頭)の描写が印象に残る。そして始終、天皇の仕草はコミカルだ。 2005年9月にロンドンで上演されたらしいけど、知らなかった。それほど評判でなかったらしい。BBCの批評家は史実に忠実でないし冗長とかいって星3つ、一般の人は4つつけていた。一般人といってもソクーロフや日本ファンの「その筋」だと思うので、本当の意味の一般人が観たら、ソクーロフ魔術もあいまって、「やっぱり日本は神秘の国」、と一瞬でこの映画を忘却しそう。ソクーロフ節が程よく聞いているからマニア受けするだろうけど、天皇の描写が曖昧だから、日本以外では受けませんな。 「月刊デラシネ通信」によるストーリーの再現
by bohemianism
| 2006-08-12 16:30
| 本・画・音 Reviews
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